グリーンライフ産業株式会社 様
九州・関東・台湾に店舗を構えるエクステリアの設計・施工ブランド「グランド工房」を運営するグリーンライフ産業株式会社。
弊社のブランディングサポート開始からもうすぐ10年を迎えます。
長い年月の中で様々な取り組みをお手伝いさせて頂いていますが、その中でも社内外への大きなインパクトを持ったロゴマークのリデザイン。
この大きな決断の背景とリデザインその後を代表取締役 中村様に話を伺いました。
目次
弊社にロゴマークデザインを依頼した経緯を教えてください。
中村: そうですね、 早野君がロゴマークデザインの仕事をやっていると知っていたこと。 以前からのつきあいがあり、信頼関係ができていたこと。 そして、私たちの仕事内容を理解してくれていることですね。
グリーンライフ産業株式会社の新しいロゴマーク。
なぜロゴマークを変更しようと思ったのでしょうか?
中村: 経営者としてこれまでのロゴマークがしっくり来なくなったこと、それが一番の理由です。 もともと私が考えたロゴマークではなく、どんな意味が込められているか?についても先代から聞かされていなかったですから。そんな状態でしばらく使っていたけれど、やっぱり時代に合っていない気がしてしっくりこない・・・自分が代表を務める会社なのに「気持ちがのらないロゴマークを使い続けるのはどうなんだろう??」と思ったことがロゴマークをリデザインするきっかけですね。
早野: 創業40周年に合わせてロゴマークのリデザインを希望されていました。
中村: そうですね、40周年というキリが良いタイミングで変えようと。 まずは会社のロゴマークがしっかり決まっていないと、ほかの細かい部分から整えても結局イメージがズレてしまう。例えば、オフィスを綺麗にリニューアルしても、以前のロゴマークがマッチするか?と考えるとちょっと違う気がする・・・。なのでロゴマークは出発点だと思います。非常にシンボリックでわかりやすくて、その後のブランディングのベースですよね。
早野: そうですね。 先に細かい部分(枝葉)に手を付けてしまうと、ロゴマークを変えた後の作り直しで結局手間とコストが必要になってしまいます。
中村: その順番がしっかりしていたこともあって、今の本社のオフィスの雰囲気にロゴマークもしっかり馴染んでいますね。先日もあるリフォーム会社の方が視察に来られて、一緒に本社やショップを巡りました。色々と話をする中で、弊社全体の統一感やブランドを大事にしている姿勢をわかってくれたようで嬉しかったですよ。
ショップでお客さまにお渡しする飲料水。そのパッケージにもこだわる。
新しいロゴマークを発表した時のスタッフのみなさんの反応はどうでしたか?
中村: 「へ〜変えたんだ」という声や「え、何これ」という声もあったと聞いてます。一部の社員は前のロゴマークに愛着があっただろうな、とも感じるけれど、絶対今のほうが愛着は持ってくれてると思います。例えば、私がショップを訪問した時に、新しい封筒や手提げを「これかわいい」と社員が言ってくれたり、「うちのお店かっこいいもんね」とか話してくれることがとても嬉しい。
早野: それは嬉しいですね!
お客さまにお渡しするオリジナルペーパーバッグ。
中村: (以前の)封筒や手提げ袋のような細かい部分をブランドイメージに照らし合わせてみると、ちょっとバランスが取れてないよね、というポイントがあった。早野君が話すトータルブランディングとしてはちょっとギクシャクしてる感じはまだまだあるかな。その違和感を感じる部分を、どんどん潰していかないといけない。潰していく作業の中で、だんだんスタッフの中で「会社らしさ」や「ブランドに対する目線」が上がってくる。そこから彼ら彼女たちに反応した新しいスタッフが入ってきて、という好循環が生まれる感じかな。
ブランドを表現するストーリーブック。
早野: 実際のブランディングの取り組みはオセロみたいだと思っています。ロゴマークを変更して、名刺を変えて、封筒を変えて、と少しづつアイテムを揃えてゆくと、新しいデザインの存在感が以前のものを超える瞬間があるんですよね。そうなると、昔のテイストのものが自然と目立ってくるので、順次テコ入れしてゆく感じです。ある瞬間で潮目が変わる、という感覚でしょうか。
中村: なんだかんだで3年ぐらいかかるよね。 どこまでやるかにもよるけれど。
早野: そうですね。グランド工房さんの場合、ショップ展開もされているので、店舗のロゴマークとロードサイド看板の変更はなかなかボリュームありましたね。
中村: しっかりコストもかけたしね(笑)
数十ヶ所のショップ看板も合わせてリデザインを行った。
ブランディングを取り入れるべき企業とは?
早野: 今回行った取り組みは、リブランディングという手法になります。これまでの歴史があって、その想いや時間、歴史をリスペクトした上で未来に向かって挑戦する。過去と未来をしっかり見つめて理解して寄り添いながら、今必要なデザインを積み上げてゆく。中村社長のお話を聞いていて、今まで何十年っていう事業を経て、ロゴマークが会社の規模感とズレてきた、合わなくなってきた、という違和感。これはリブランディングのタイミングだと確信できました。代替わりではなくても、創業してがむしゃらに働いてある程度規模が大きくなってきた、という企業もそのタイミングだと思います。
中村: そうだね。 会社をお客さま目線での違和感に敏感になることは大事。ここはノイズになっちゃってる、ひっかかっちゃうとこかな、という部分をひとつひとつ直していかないといけない。
早野: 大事なことは、その違和感に経営者や担当者が気付けるか?ということですね。
何か違うよなっていう。社内のズレをどれだけ気付けるかは、経営者の意識しだいでしょうね。
中村: ブランディングを進めてゆけば、だんだん気になってくる。アイテムが整ってくると、今までは気付かなかったけどなんか違うよねって。
早野: そのサイクルが回り始めると、おのずと目に付く部分が増えてくるので、しっかり優先順位付けしてスケジュール立てて実行する、という流れをつくれますね。
グリーンライフ産業、新ロゴマークの社章。色は加えず落ち着いた印象に。
ロゴマークを変更して5年ほどです。いかがですか?
中村: 正直、グランド工房のロゴマークはだんだんなじんできた感じ、私自身がね。最近やっとグランド工房のマークになったなという感覚。グリーンライフ産業のロゴマークは最初から自社らしいマークだと感じてた。
グランド工房の新しいロゴマーク。
早野: そうだったんですか?
中村: グランド工房のロゴマークは、なじんで育てていくものだなっていう感覚をずっと持っていて。私の中では、淡いというよりは、もう少し力強い簡単なマークのイメージを持っていたんだよね。それと比べて決めたパステルカラーで柔らかいイメージは「ああ、これかな」というまでに間があって、時間をかけながらなじんできた感じがする。
早野: (恐る恐る)それはリデザインは成功と言えますか・・・?
中村: 結果として良かった。スタッフのイメージを考えると非常にいいと思う。例えば、いろいろなグラフィックパターンを作ってもらって、名刺に入ったり封筒に入ったりロゴマークが具体的に展開されるのを見ていて、そういう気持ちが湧いてきた。
グランド工房の世界観を伝えるためのブランドマテリアルもトータルにデザイン。
早野: そうだったんですね。 ロゴマークはどれだけ人の目に触れるかが大事です。接触の回数が多ければ多いほど親近感や親しみが湧きますよね。ブランディングがロゴマークつくって終わり、ではないのはそこにも理由があります。本日はありがとうございました。
中村: ありがとうございました。 今後ともよろしくお願いしますね。
20周年を迎えたグランド工房の期間限定ロゴマークデザイン。
代表取締役 中村 太郎様
社名:グリーンライフ産業株式会社
本社所在地:福岡県福岡市
業種:環境緑化・造園・ランドスケープ・エクステリア
創業:1976年
社員数:101名(2020年7月時点)
URL:www.greenlife-s.co.jp
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