株式会社スタジオグラム

patagonia / パタゴニア


 

 

patagonia社に起きた変化

 

「すべての製品の寿命を延ばすためです。」

 

「アパレル業界は環境汚染産業。」

 

「リサイクルの前に、消費を減らす。」

 

「環境問題を生んでいる限りは解決策を示さなければならない。」

 

「必要ないモノは買わないで。」

 

 

パタゴニア日本支社長、マーティ・ポンフレー氏があるインタビューで語った言葉。
およそ世界を代表する製造小売業の日本トップの口から出た言葉だとは信じがたいですよね。

 

特に大量生産、大量消費の時代をくぐり抜けてきた世代にとっては
ちょっとコペルニクス的転回な話しです。

 

頭にハテナマークがくるくる回ってしまいます。
しかし、これは現実。

 

一体patagonia社に何が起きているのでしょうか?

 

 

Worn Wearというビジネスモデル

 

 

 

 

アメリカのカリフォルニアに本社を置くpatagoniaは
「Worn Wear」というサービスをアメリカで先行して行っています。
先日、日本でもスタートしました。

 

 

Worn Wearはいわゆるリセールビジネスです。

 

patagoniaが販売した商品を
回収 → リペア → リセールする。

 

この循環を起こすことで、
レスポンシブルカンパニーを目指しています。

 

patagonia創業者は「持続可能性というものはない」と話し、同社は自分たちのことをサステイナブルではなく、レスポンシブルカンパニー(責任ある企業)だと理解している。

 

 

モノを買わないで

 

サステイナブル、シニカル消費、
それだけなら最近良く聞く話しです。

 

しかしpatagonia社はもっと踏み込んでいます。

 

冒頭の言葉のように、
「必要ないモノは買わないで。」
と自ら顧客に伝えているんです。

 

モノを売ることがキャッシュポイントなのに、
モノを買わないで、と言う。

 

どういうことでしょうか?

 

その背景にはpatagonia社の目指す世界が関係していました。

 

 

patagonia社が目指す理想の世界

 

 

patagonia社のミッションステートメントにはこう書かれています。

 

「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」

 

とても壮大で長期的な視点を持ち、
同時にストーリー性を感じる言葉です。

 

このような理想世界に向かって歩み続けるpatagonia社にとって、
販売された6割以上の服が廃棄処分されている現状は何か手を打つべき
重大な課題だったと考えられます。

 

その結果のひとつが今回のサービスローンチだったのでしょう。

 

 

経営判断の拠り所

 

今回のpatagonia社の事例のように、
今までの常識では考えられない決断を行う企業が増えています。
一体なぜでしょうか?

 

答えは、ミッションステートメントという
確固たる自社の存在価値を持っていたからです。

 

ミッションステートメント
ブランドアイデンティティと言い換えることもできます。

 

そしてブランドアイデンティティは
お客さまに自社がどう思ってもらいたいか?とも言い換えることができます。

 

patagonia社はお客さまに
故郷である地球を救うためにビジネスを行う会社
だと認識してもらいたいのです。

 

そう思ってもらうことで自社のリソースを価値・魅力に最大限転化できる
そう信じているからこそ、モノを売るだけではないステージに進むことができた。
私はそう思います。

 

 

全ての会社にブランドアイデンティティを

 

あらゆる企業や商品、サービス、個人事業は
ブランドアイデンティティを持つべきです。

 

理由は「進むべき方法がわかる」からです。

 

コロナ禍で何をしてよいか迷う方々も多いと思います。
少し前の正解が、正解ではなくなる時代。

 

そんな時でも立ち止まってはいられません。
まっ暗闇の中でも自らライトをオンにして進まなければなりません。

 

そんな時の道標となるブランドアイデンティティをつくるんです。
世の中は混沌としているけれど、少なくとも自分たちの理想とする世界はこれです、
と言えることって大事ですよね?

 

社内スタッフや取引先、そしてお客さまに
私たちはこんな世界を目指しています!と言える強さ。

 

この強さが応援者やファンをつくるんです。
そのためのブランドアイデンティティです。

 

 

まとめ

 

・patagonia社が新たに初めたリセールビジネス「worn wear」

 

・モノを製造販売している同社が「必要ないモノは買わないで」と言える理由。

 

・「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」という強力なブランドアイデンティティ。

 

・先が見通せない時代だからこそ全ての企業にはブランドアイデンティティが必要。

 

 

 


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