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カスタマージャーニーとは?中小企業のブランド接点を整理する方法

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ブランドデザイン研究所

カスタマージャーニーとは?中小企業のブランド接点を整理する方法

ブランドづくりの方程式

2026/9/15

「うちのホームページ、問い合わせフォームまでは辿り着くんですけど、そこで止まっちゃうんですよね」

福岡市内で不動産管理業を営む社長さんからいただいたご相談です。SNSも運用している。ブログも書いている。ホームページも一応ある。でも、それぞれの接点がバラバラに存在していて、お客様が「認知してから問い合わせるまで」の間に、実際どんな道筋を歩いているのかが見えていない、とおっしゃっていました。

これは非常によくあるお悩みです。今日は、お客様が自社を知ってから選んでいただくまでの流れを整理する「カスタマージャーニー」の考え方についてお話しします。

カスタマージャーニーとは何か

カスタマージャーニーとは、お客様が商品やサービスを認知してから、実際に購入・契約に至るまでの一連の道のりを指す言葉です。「旅(ジャーニー)」という言葉が使われている通り、お客様は一足飛びに購入を決めるのではなく、いくつかの段階を経て少しずつ気持ちを固めていきます。

一般的には、次の4つの段階で整理されます。

認知:そもそもその会社・サービスの存在を知る段階
興味・関心:もう少し詳しく知りたいと思う段階
比較・検討:他の選択肢と比べながら、本当にここでいいのか見極める段階
購入:実際に問い合わせ、契約、購入に至る段階

私たちは、ブランドづくりを「みつける・つくる・そだてる」という3ステップで考えています。詳しくは「みつける・つくる・そだてる」とは?中小企業のためのブランドづくりの方程式でご紹介していますが、この4段階の旅路のどこに、どんな接点(タッチポイント)を配置するかを設計する作業は、まさに「そだてる」フェーズの実務そのものです。

なぜ接点の整理が必要なのか

多くの中小企業が抱えている課題は、実は「接点が足りない」ことではなく、「接点はあるのに、どの段階のお客様に向けたものか整理されていない」ことです。

例えば、認知したばかりのお客様に向けて、いきなり詳細な料金表や導入事例を見せても響きません。逆に、すでに比較検討まで進んでいるお客様に、会社の基本情報だけを繰り返し発信しても、決め手にはなりません。段階に合っていない情報を発信し続けることが、「なんとなく発信しているのに問い合わせにつながらない」という状態を生んでいるのです。

各段階で何を伝えるべきか

では、それぞれの段階で、中小企業はどんな接点を用意し、何を伝えればよいのか。具体的に見ていきましょう。

認知段階:まず存在を知ってもらう

この段階のお客様は、まだ自社のことを何も知りません。ここで大切なのは、詳しい説明ではなく「気づいてもらうこと」です。

具体的な接点としては、SEOを意識したブログ記事、SNSでの日常的な発信、Googleビジネスプロフィールなどが挙げられます。SEO対策ブログがなぜ効果的かについては[SEO対策ブログが中小企業のブランディングに効く理由:リンク先URL]で、地域密着企業における検索接点の重要性はGoogleビジネスプロフィールの最適化とブランディングの関係で詳しくお話ししています。

この段階では、専門用語を並べたり自社の強みを一方的に語ったりするより、お客様が日頃抱えている悩みに寄り添う情報を発信する方が、記憶に残りやすくなります。

興味・関心段階:もう少し知りたいと思わせる

存在を知ってもらった後は、「もう少し詳しく知りたい」という気持ちを育てる段階です。ここで重要になるのが、会社の「らしさ」が伝わるコンテンツです。

経営者インタビュー動画や、会社の成り立ちを伝えるブランドストーリーなどが、この段階で効果を発揮します。単なる会社概要ではなく、なぜこの事業をやっているのか、どんな想いで取り組んでいるのかを知ることで、お客様の中に「気になる会社」という位置づけが生まれます。経営者インタビュー動画の効果は経営者インタビュー動画が信頼をつくる理由、創業ストーリーの作り方は経営者が語るべき「創業ストーリー」の作り方で詳しく解説しています。

比較・検討段階:他社と比べても選ばれる理由を示す

お客様が本格的に検討を始めると、複数の会社を比較するようになります。この段階では、実績や事例、お客様の声といった「客観的な裏付け」が重要な役割を果たします。

会社案内やパンフレット、導入事例のページ、口コミなどがこの段階の接点にあたります。紙の会社案内が今も必要とされる理由については「うちはWEBだけでいいですよね?」と聞かれたときに、いつも考えること。で、口コミや紹介が生まれる背景についてはクチコミ・紹介で選ばれる会社になるためのブランディングの考え方でお話ししています。

この段階で大切なのは、価格や機能の比較だけで勝負しないことです。「なぜこの会社に頼むと安心なのか」という情緒的な価値を、実績と合わせて伝えることが決め手になります。

購入段階:最後の一押しと、その先の関係づくり

問い合わせや契約の直前、お客様は最後の不安を抱えています。ここでは、対応の丁寧さやレスポンスの速さが、そのまま会社の印象として記憶されます。

そして忘れてはいけないのが、購入・契約はゴールではなくスタートだということです。契約後にニュースレターやポストカードなどで関係を維持していくことで、次の紹介や再依頼につながっていきます。この考え方についてはニュースレターやポストカードが効く理由|信頼をじわじわ育てる接点設計で詳しく紹介しています。

自社の接点を整理する手順

実際に自社のカスタマージャーニーを整理する際は、次の手順で進めることをおすすめしています。

まず、現在自社が持っている接点(ホームページ、SNS、ブログ、パンフレット、名刺、口コミなど)をすべて書き出します。次に、それぞれの接点が4段階のどこに位置しているかを分類します。この時点で、「認知の接点ばかりで比較・検討段階の接点が薄い」といった偏りが見えてくることが多いです。

最後に、手薄な段階を補うために、どんな接点を新たに用意すべきかを検討します。すべてを一度に揃える必要はありません。自社のお客様が最も離脱しやすい段階から優先的に手をつけるのが現実的です。

ありがちな失敗

現場でよく見かけるのは、認知段階の接点(SNS発信など)にばかり力を入れて、比較・検討段階の接点(事例や実績の見せ方)が手薄になっているケースです。せっかく多くの人に知ってもらえても、いざ比較される段階で決め手となる情報がなければ、他社に流れてしまいます。

逆に、認知の接点が少なすぎて、そもそも比較の土俵に乗れていないというケースもあります。自社が今どちらの状態に近いのか、一度棚卸ししてみることをおすすめします。

カスタマージャーニーの整理は、一度作って終わりではありません。お客様の行動やお困りごとは時代とともに変化しますし、自社の接点も増えたり変わったりしていきます。定期的に見直すことが、ブランドを「そだてる」ことにつながります。

自社だけで接点を整理するのが難しいと感じたら、外部の視点を借りるのも一つの方法です。私たちがどのようにお客様の旅路を整理し、接点を設計していくのかについては、無料の小冊子でも詳しくご紹介しています。

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この記事を書いた人

早野 悠

Hayano Yu

株式会社スタジオグラム 代表取締役
ブランドマネージャー認定協会トレーナー

コミュニケーションノイズを無くし、争いのない社会を目指してブランディングに取り組んでいます。福岡市を拠点に、3ステップでつくるブランディング×マーケティング手法で述べ60社をお手伝いしてきました。

好きな言葉:知足/縁起 
好きなこと:国内海外旅行/写真/温泉/散歩

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