Brand Design lab.
ブランドデザイン研究所
「みつける・つくる・そだてる」とは?中小企業のためのブランドづくりの方程式
Type Something
2026/5/1

「ブランディングって、結局何から手をつければいいんですか?」
私たちがお客様と初めてお会いするとき、ほぼ必ずと言っていいほどこの質問をいただきます。
ロゴを新しくしたい、ホームページをリニューアルしたい、採用がうまくいかない……きっかけはさまざまですが、根っこにある悩みはいつも同じです。「うちの会社らしさって、何なんだろう」。
福岡でブランドデザインの仕事をしている私たち株式会社スタジオグラムには、この問いに答えるためのシンプルな方程式があります。今日は、その方程式についてお話しします。
ブランドづくり=選ばれる理由×デザイン
私たちが考えるブランドづくりは、次の式で表せます。
ブランドづくり = 選ばれる理由(ブランドアイデンティティ)× デザイン
「選ばれる理由」とは、その会社が他社ではなくお客様に選ばれる、コピーできない独自の価値のことです。専門用語では「ブランドアイデンティティ(B.I.)」と呼びますが、要するに「うちの会社が、お客様にどう思われたいのか?」を言葉にしたものだと思ってください。
そして、その選ばれる理由を、ロゴやWEBサイトという「デザイン」に翻訳して初めて、お客様の目に触れる形になります。どんなに良い理念を持っていても、それが伝わる形になっていなければ、外からは見えません。
逆に、見た目だけを整えても、中身の理由が弱ければ、お客様の心には残りません。この掛け算のどちらが欠けても、ブランドは育っていかないのです。
この方程式を実行に移すための手順が、私たちが「みつける・つくる・そだてる」と呼んでいる3つのステップです。

ステップ1:みつける(選ばれる理由を言語化する)
最初のステップは、「選ばれる理由」を見つけることです。ここでやることは、大きく3つに分かれます。
お客様を知る(誰に、どんな価値を届けているのか)
競合他社を知る(他社と何が違うのか)
自社を知る(社内の強み、これまでの歴史、大切にしてきた考え方)
この3つを整理する考え方は、マーケティングの世界で「3C分析」と呼ばれることもあります。難しく聞こえるかもしれませんが、やっていることは「お客様・競合・自社」という3つの窓から自社を見つめ直す、というシンプルな作業です。
経営者やベテラン社員の頭の中には、実はすでに「選ばれる理由」の種が眠っていることがほとんどです。私たちの仕事は、それを外から質問しながら丁寧に掘り起こし、言葉にしていくことです。
「みつける」フェーズについては、BI(ブランドアイデンティティ)とは何かをまとめた記事[BI(ブランドアイデンティティ)とは?「つくる」の最初の一歩]や、3C分析で独自ポジションを見つける方法を解説した記事[差別化できない会社の共通点|3C分析でみつける独自ポジション]でも詳しく紹介していますので、あわせて読んでみてください。
ステップ2:つくる(ロゴ・WEBサイトに翻訳する)
「選ばれる理由」が言葉になったら、次はそれをロゴマークやWEBサイトという目に見える形にしていきます。これが「つくる」のフェーズです。
ここで大切なのは、順番を間違えないことです。
よくあるご相談として、「とりあえずロゴだけ新しくしたい」「デザインが古いのでホームページだけ変えたい」というお話をいただくことがあります。もちろんそれ自体は可能ですが、「選ばれる理由」が固まらないままデザインだけを変えると、見た目は新しくなっても中身が伝わらず、数年後にまた同じ悩みに戻ってきてしまうことが少なくありません。
ロゴやWEBサイトを見直すタイミングこそ、「うちの選ばれる理由って何だっけ」を一度立ち止まって考える好機です。ロゴだけを変えることの限界については、[ロゴを変えるだけでは会社は変わらない|リブランディングの正しい順番]でも触れていますので、参考にしてみてください。
ステップ3:そだてる(タッチポイントを充実させ続ける)
そして最後が「そだてる」です。ロゴやWEBサイトが完成した瞬間がゴールだと思われがちですが、実はここがスタートラインです。
お客様との接点、私たちは「タッチポイント」と呼んでいますが、これはWEBサイトやSNS、DM、広告、小冊子といった「ソフト」な接点と、打ち合わせや実店舗、イベント、相談会といった「ハード」な接点の両方から成り立っています。
作ったブランドを、これらの接点を通じて継続的に育てていくことで、初めてお客様の記憶に残り、選ばれ続ける存在になっていきます。「そだてる」の具体的な仕組み化については、[ブランディングは作って終わりじゃない|「そだてる」を仕組み化する広報スタイル]で詳しく解説しています。
マーケティングとブランディングは「時間軸」が違う
ここで、よく混同される2つの言葉についても触れておきます。
マーケティングとブランディングです。
私たちは、この2つの違いをこう説明しています。
・マーケティング=3日後の数字を獲得する施策
・ブランディング=3年後の数字を獲得する施策
広告を出せば、早ければ数日〜数週間で反応が見えます。これがマーケティングの強みです。一方でブランディングは、お客様の心の中に「選ばれる理由」を積み重ねていく活動なので、効果が出るまでに時間がかかります。ただし、一度積み上がった信頼は簡単には崩れず、広告費をかけなくても指名で選ばれ続ける状態をつくることができます。
どちらか一方ではなく、短期の数字を追う施策と、長期の資産を積む施策の両方を、目的に応じて使い分けることが大切です。この違いについては[ブランド戦略とマーケティング戦略の違いとは?]でさらに詳しくまとめています。
まとめ:まずは「みつける」から始めてみる
ブランドづくりと聞くと、センスやデザインの話だと思われがちですが、実際に一番大事なのは、最初の「みつける」のステップです。自社の「選ばれる理由」がはっきりしていなければ、その先のロゴもWEBサイトも、育てる活動も、土台のないまま積み上げることになってしまいます。
「うちの会社らしさって何だろう」と感じたら、それはブランドづくりを始める良いタイミングかもしれません。まずは自社を「お客様・競合・自社」という3つの窓から見つめ直すところから、始めてみてください。
より具体的な進め方を知りたい方には、無料の小冊子「みつける、つくる、そだてる|お客様に選ばれ、愛され続けるブランドづくりの方程式。」もご用意しています。あわせてご覧ください。
みつける つくる そだてる
お客様に選ばれ、愛され続けるブランドづくりの方程式。

・ブランドって何?
・マーケティングとどう違うの?
・デザイン会社って何をしてくれるの?
・お客様に選ばれるために何すればいいの?
そんな疑問にお答えする小冊子を代表早野が書きました。
創業16年・50社を超える継続クライアントと1000件を超える案件から導き出した「ブランディングを成功に導く方程式」を無料でお届けします。
期間限定
|
小冊子を無料で受け取る。
この記事を書いた人
早野 悠
Hayano Yu

株式会社スタジオグラム 代表取締役
ブランドマネージャー認定協会トレーナー
コミュニケーションノイズを無くし、争いのない社会を目指してブランディングに取り組んでいます。福岡市を拠点に、3ステップでつくるブランディング×マーケティング手法で述べ60社をお手伝いしてきました。
好きな言葉:知足/縁起
好きなこと:国内海外旅行/写真/温泉/散歩
この著者の記事一覧



