Brand Design lab.
ブランドデザイン研究所
B.I.(ブランドアイデンティティ)とは?「つくる」の最初の一歩
Type Something
2026/5/10

「B.I.って、なんとなく聞いたことはあるけど、正直よく分かっていなくて・・・」。
福岡の経営者の方とお話ししていると、「B.I.(ブランドアイデンティティ)」という言葉に、こうした反応をいただくことがよくあります。ロゴやWEBサイトという「かたち」の話は分かりやすい一方、その前段階にあるB.I.という概念は、少し捉えにくく感じられるようです。
今日は、B.I.(ブランドアイデンティティ)とは何か、そしてなぜロゴやサイトを「つくる」前に必要なのかを、なるべく分かりやすくお話しします。
B.I.(ブランドアイデンティティ)とは、
ひとことで言うと「選ばれる理由」
B.I.を難しく捉える必要はありません。私たちは普段、B.I.のことを「選ばれる理由」という言葉で表現しています。又は、「お客様からどう思われたいか?」と言い換えることもできます。
自社は、お客様にどんな理由で選ばれているのか。競合他社と比べて、何が違うのか。社長や社員が、日々の仕事の中で本当に大切にしていることは何か。こうした問いに対する答えを言葉として整理したものが、ブランドアイデンティティ(B.I.)です。
ロゴのデザインやWEBサイトの見た目は、いわば「かたち」です。BIは、その「かたち」の裏側にある「理由」にあたります。理由がないままかたちだけを作ってしまうと、見た目は整っていても、お客様の心には響きにくくなってしまいます。
この関係については[「みつける・つくる・そだてる」とは?中小企業のためのブランドづくりの方程式]でも詳しく解説しています。
B.I.は「みつける」の集大成であり、「つくる」の出発点
私たちのメソッドでは、ブランドづくりを「みつける」「つくる」「そだてる」という3つのステップで考えています。BIを構築する作業は、この中の「みつける」というステップに含まれるものです。
具体的には、次の3つを丁寧に整理していきます。
お客様を知る(どんな方に、どんな理由で選ばれたいか)
競合他社を知る(他社と比べて、自社は何が違うのか)
自社を知る(社長や社員が、本当に大切にしていることは何か)
この3つを整理し、言葉として形にしたものが、BI(選ばれる理由)です。そして、ここでまとまった言葉があるからこそ、次のステップである「つくる」——つまりロゴマークやWEBサイトという具体的なかたちに、迷いなく落とし込んでいくことができます。その意味で、BIは「みつける」の集大成であると同時に、「つくる」へ進むための最初の一歩でもあるのです。
B.I.がないまま「つくる」に進むと、何が起きるか
B.I.を整理せずにロゴやサイト制作に進んでしまうと、よくある失敗パターンに陥りがちです。
例えば、デザイナーへの依頼が「かっこいい感じでお願いします」「今っぽい雰囲気で」といった、感覚的な言葉に頼らざるを得なくなります。すると、出来上がったデザインが良いか悪いかも、結局は「好みかどうか」でしか判断できません。修正のやり取りも長引きやすく、時間もコストもかさんでしまいます。
一方、B.I.がしっかり言語化されていれば、「このデザインは、選ばれる理由をきちんと表現できているか」という明確な判断基準を持てます。デザイナーとの打ち合わせもスムーズになり、出来上がったロゴやサイトにも、社長や社員が納得できる「理由」が伴います。
この違いについては、[中小企業がブランディングで失敗する理由|よくある3つの原因]でも触れていますので、あわせてご覧ください。
B.I.をつくる、というより「みつける」
ここで大切にしたいのが、B.I.は「つくる」ものというより、「みつける」ものだという感覚です。
B.I.は、ゼロから新しいキャラクターを創作するような作業ではありません。すでに会社の中に眠っている、これまでお客様に評価されてきた理由や、社長・社員が無意識のうちに大切にしてきた価値観を、丁寧に掘り起こし、言葉として整理する作業です。すでにあるものを見つけ出す、という感覚に近いといえます。
このため、B.I.構築のヒアリングでは、経営理念のような大きな話だけでなく、日々の仕事の中でお客様から言われて嬉しかった一言や、社内で当たり前になっている工夫など、細かなエピソードも丁寧に拾い上げていきます。
既存のロゴやサイトがある会社でも、B.I.は見直せる
すでにロゴやサイトをお持ちの会社様からも、「今からB.I.を整理する意味があるのか」というご質問をいただくことがあります。
答えは、あります。むしろ、すでにあるロゴやサイトの見た目を大きく変えずに、その裏にある「理由」だけをあらためて言語化する、というアプローチも可能です。この場合、既存のデザインを活かしながら、社内での意思統一やメッセージの一貫性を高めることができます。
ロゴを変えるだけでは会社は変わらない、というリブランディングの考え方については[ロゴを変えるだけでは会社は変わらない|リブランディングの正しい順番]で詳しく解説しています。
まとめ
B.I.(ブランドアイデンティティ)とは、ひとことで言えば「選ばれる理由」です。
お客様・競合他社・自社という3つの視点から言葉を整理するこの作業は、私たちのメソッドでいう「みつける」の集大成であり、同時にロゴやWEBサイトという「つくる」へ進むための最初の一歩でもあります。かたちを作る前に、まずこの理由をしっかり言語化することが、後悔しないブランドづくりの土台になります。
私たちスタジオグラムでも、「みつける・つくる・そだてる」というプロセスを大切に、福岡の中小企業の皆さまのブランドづくりをお手伝いしています。より詳しい内容は、無料小冊子「みつける、つくる、そだてる|お客様に選ばれ、愛され続けるブランドづくりの方程式。」でもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
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お客様に選ばれ、愛され続けるブランドづくりの方程式。

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この記事を書いた人
早野 悠
Hayano Yu

株式会社スタジオグラム 代表取締役
ブランドマネージャー認定協会トレーナー
コミュニケーションノイズを無くし、争いのない社会を目指してブランディングに取り組んでいます。福岡市を拠点に、3ステップでつくるブランディング×マーケティング手法で述べ60社をお手伝いしてきました。
好きな言葉:知足/縁起
好きなこと:国内海外旅行/写真/温泉/散歩
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