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ブランドデザイン研究所
デザイナー任せは危険?経営者が持つべきブランドの意思決定基準
Type Something
2026/6/20

「デザイナーさんが『これがいいです』と言うので、正直よく分からないまま決めてしまったんです。」
ロゴやWEBサイトの制作を進める中で、こうした経験をお持ちの経営者の方は少なくありません。専門的な話になると、つい相手の判断に任せてしまいたくなる気持ち、とてもよく分かります。でも、ブランドに関わる意思決定を「センスが分かる人に任せる」ことには、実は大きな危険が潜んでいます。今日はその理由と、経営者自身が持つべき判断基準についてお話しします。
「好み」で決めると、何が起きるか
デザインの意思決定でよくある失敗は、社長の個人的な「好み」や、デザイナーの「センス」だけで色やロゴの形を決めてしまうことです。もちろん見た目の美しさは大切ですが、それだけを判断基準にしてしまうと、できあがったブランドが「なぜこのデザインなのか」を説明できない状態になってしまいます。
説明できないデザインは、社内に浸透させることも難しく、取引先やお客様に伝えるときにも、言葉に力が宿りません。中小企業がブランディングで失敗する典型的な原因のひとつが、まさにこの「好みで決めてしまう」というパターンです。詳しくは[中小企業がブランディングで失敗する理由|よくある3つの原因]でも解説していますので、あわせてご覧ください。
経営者が持つべき、たった一つの判断基準
私たちがいつもお伝えしているのは、デザインの意思決定において大切な判断基準はシンプルだということです。それは、「このデザインは、自社の『選ばれる理由』と一致しているか」という一点です。
好きか嫌いか、かっこいいかどうか、という感覚的な判断ではなく、「このロゴの形、この色使いは、うちが大切にしている価値観をきちんと表現できているか」という視点で見る。この軸さえぶれなければ、専門的なデザインの知識がなくても、経営者は自信を持って意思決定ができます。この「選ばれる理由」の言語化については[B.I.(ブランドアイデンティティ)とは?「つくる」の最初の一歩]で詳しくお話ししていますので、まだ言語化できていない方はぜひご覧ください。
デザイナー任せが危険な理由
1. デザイナーは「経営」の専門家ではない
優れたデザイナーは、色や形、レイアウトといった表現の専門家ですが、その会社の経営課題や事業の方向性まで深く理解しているとは限りません。表現の技術と、経営の視点は、全く別のスキルです。デザインの判断をすべてデザイナーに委ねてしまうと、見た目は洗練されていても、経営課題の解決にはつながらないブランドができあがってしまうことがあります。
2. 「なぜこのデザインなのか」を説明できなくなる
社内で新しいロゴやWEBサイトについて聞かれたとき、「デザイナーさんがこれがいいと言ったから」としか答えられない状態は、社員の納得感を得にくくなります。経営者自身が、選んだ理由を自分の言葉で語れることが、社内への浸透にとって非常に重要です。
3. 変化の激しい市場に対応しにくくなる
市場環境や競合の状況は、常に変化し続けています。デザインの判断基準を経営者自身が持っていないと、環境が変わったときに「今のデザインのままでいいのか」を判断する軸がなく、変化への対応が後手に回ってしまいます。
良いパートナーは、経営者の判断基準を育ててくれる
ここで大切なのは、「デザイナーに任せてはいけない」ということではありません。むしろ良いデザインパートナーとは、経営者に代わって決めてくれる相手ではなく、経営者自身が納得して決められるように、選択肢とその理由を丁寧に説明してくれる相手です。
私たちスタジオグラムがヒアリングに時間をかけているのも、デザインの提案をする前に、経営者自身の中に「選ばれる理由」という判断基準をしっかりと築いていただきたいという思いからです。
まとめ:センスではなく、理由で選ぶ
デザインの意思決定において大切なのは、感覚的な好みではなく、「この表現は、うちの選ばれる理由と一致しているか」という一貫した基準です。この基準さえ持っていれば、経営者はデザインの専門知識がなくても、自信を持って意思決定に関わることができます。
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この記事を書いた人
早野 悠
Hayano Yu

株式会社スタジオグラム 代表取締役
ブランドマネージャー認定協会トレーナー
コミュニケーションノイズを無くし、争いのない社会を目指してブランディングに取り組んでいます。福岡市を拠点に、3ステップでつくるブランディング×マーケティング手法で述べ60社をお手伝いしてきました。
好きな言葉:知足/縁起
好きなこと:国内海外旅行/写真/温泉/散歩
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