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事業承継で会社のブランドはどう変えるべきか

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事業承継で会社のブランドはどう変えるべきか

Type Something

2026/5/6

「先代が築いてきたものを、変えていいのだろうか」。

事業承継のご相談をいただくとき、後継者の方からよくこの言葉を聞きます。長年かけて先代が守ってきた社名、ロゴ、社風。それを尊重したい気持ちと、時代に合わせて変えていきたい気持ちの間で、多くの方が悩まれています。

一方で先代の側にも「自分が引退した後、会社がどう変わっていくのか」という不安があります。事業承継は、単に代表者が交代するだけの出来事ではなく、会社の「らしさ」そのものを問い直すタイミングでもあるのです。

今日は、事業承継のときにブランドをどう扱うべきか、その考え方をお伝えします。

「変える」か「守る」かは、二択ではない

事業承継のタイミングでよくある誤解が「ブランドを一新するか、そのまま守るか」という二択で考えてしまうことです。

実際には、その間にたくさんの選択肢があります。ロゴのデザインは変えずに、事業内容やターゲットの解像度だけを見直す。逆に、見た目は大きく変えても、創業時から大切にしてきた価値観の言葉は変えずに引き継ぐ。何を変え、何を守るかを見極めるためには、まず自社の「選ばれる理由」が何だったのかを、あらためて言語化する必要があります。

私たちはこの工程を「みつける」と呼んでいます。先代がこれまで大切にしてきたこと、お客様に評価されてきたポイント、そして後継者が新しく加えたい価値。これらを丁寧に整理することで、初めて「何を変えるべきか」がはっきりします。

この考え方の全体像は[「みつける・つくる・そだてる」とは?中小企業のためのブランドづくりの方程式]でも解説していますので、あわせてご覧ください。

先代と後継者、両方の想いを言語化する

事業承継ブランディングで特に大切にしているのが、先代と後継者、それぞれの想いを両方とも丁寧に聞くことです。

先代の世代は、創業時の苦労や、長年かけて築いてきたお客様との信頼関係を誰よりもご存知です。一方で後継者の世代は、これからの時代に合わせて、新しい市場や新しいお客様層にどう届けていくかを考えています。この2つの視点は、決して対立するものではなく、両方を言葉にすることで初めて「これまでとこれから」がつながったブランドストーリーになります。

社長交代のタイミングでコーポレートサイトを見直すべき理由については、[社長交代のタイミングでコーポレートサイトを見直すべき理由]で詳しくお伝えしていますので、あわせて参考にしてみてください。

社内への浸透が、社外への発信より先

事業承継のブランディングでもうひとつ大切なのが、社外への発信よりも先に、社内への浸透を優先することです。

代表者が交代すると、社員の方々の中には少なからず不安を抱く人がいます。「これまでのやり方が変わってしまうのではないか」「新しい社長になって会社の空気が変わるのではないか」。こうした不安がある状態で、外向けのロゴやサイトだけを新しくしても、社内の理解が追いつかず、かえって混乱を招くことがあります。

先代から引き継ぐ価値観と、後継者が新しく描くビジョンを、まずは社内でしっかり共有すること。そのうえで、それを反映したロゴやWEBサイトという「かたち」に落とし込んでいくこと。この順番を守ることで、社員も自信を持ってお客様に会社の変化を説明できるようになります。

周年のタイミングと組み合わせるという選択肢

事業承継は、創業から一定の年数が経ったタイミングで行われることが多く、周年行事と重なるケースも少なくありません。もし承継のタイミングが創業〇〇周年と近い場合は、周年行事とあわせてブランディングを行うことで、社内外に「節目」として伝えやすくなります。

周年行事ブランディングの考え方については、[創業〇〇周年はブランディングの好機]でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

事業承継ブランディングを進める際のポイント

最後に、事業承継のタイミングでブランドを見直す際に、押さえておきたいポイントを整理します。

  • 先代が大切にしてきた価値観を、まず言葉として整理する

  • 後継者が新しく描きたい方向性を、遠慮なく言語化する

  • 社外発信の前に、社内での共有と合意形成を優先する

  • 周年のタイミングと重なる場合は、あわせて計画する

事業承継は、会社にとって大きな節目です。だからこそ、慌てて見た目だけを変えるのではなく「何を引き継ぎ、何を新しくするのか」を丁寧に整理することが、その後何十年と続いていく会社の土台になります。

まとめ

事業承継のブランディングは、「変える」か「守る」かの二択ではなく、先代と後継者、両方の想いを言語化し、何を引き継ぎ何を新しくするかを見極める作業です。社外への発信より先に、社内での共有を優先することも大切なポイントになります。

私たちスタジオグラムでも、事業承継ブランディング「tane.」というメニューを通じて、福岡の中小企業の皆さまの世代交代をお手伝いしています。より詳しい内容は、無料小冊子「みつける、つくる、そだてる|お客様に選ばれ、愛され続けるブランドづくりの方程式。」でもご紹介していますので、あわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

早野 悠

Hayano Yu

株式会社スタジオグラム 代表取締役
ブランドマネージャー認定協会トレーナー

コミュニケーションノイズを無くし、争いのない社会を目指してブランディングに取り組んでいます。福岡市を拠点に、3ステップでつくるブランディング×マーケティング手法で述べ60社をお手伝いしてきました。

好きな言葉:知足/縁起 
好きなこと:国内海外旅行/写真/温泉/散歩

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