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スノーピーク — 「永久保証」という約束が、新潟の金物屋をアウトドアブランドに変えた理由

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スノーピーク — 「永久保証」という約束が、新潟の金物屋をアウトドアブランドに変えた理由

Type Something

2026/7/22

こんにちは、スタジオグラムです。

テントやチェアを買ったら「永久保証」がついていた。
そんな経験をした方は多いのではないでしょうか。

新潟県三条市発のアウトドアブランド、スノーピーク
金物の街で生まれたこの会社は、なぜここまで熱心なファンを持つブランドになったのでしょうか。
今日はその理由を一緒に読み解いていきたいと思います。

スノーピークとは?

スノーピークは1958年、新潟県三条市で山井幸雄が創業しました。
谷川岳をこよなく愛した登山家だった幸雄は、当時の登山用品に満足できず「本当に欲しいものを自分でつくる」という思いから、燕三条の職人技術を生かして独自の登山用品を作り始めます。

1986年、幸雄の息子である山井太が入社したことをきっかけに、オートキャンプという新しい市場を切り拓いていきました。

ブランドデザインの視点で読み解く

誰に向けたブランドなのか

スノーピークが向き合ってきたのは、大勢の初心者ではなく「本当に良い道具を求める人」でした。
1998年から、実際にキャンプの現場でユーザーと直接対話するイベントを続けており、この取り組みは20年以上続いています。

私たちスタジオグラムがクライアントのファン作りに携わるときも、大切にしていることがあります。
広く浅く届けるより、狭くても深く信頼してもらう関係を作れないか。

スノーピークの社員自身が自らキャンプを楽しむユーザーであるという姿勢は、この「深い信頼」を作るための土台になっていると感じます。

ロゴ・カラー・タイポグラフィの造形的読み解き

スノーピークという名前は、幸雄が愛した谷川岳の、雪を抱いた白い頂にちなんでいます。
ロゴマークにあるアスタリスクは、雪の結晶を表現したものです。

このアスタリスクは、放射線状の形をあえて少しずらして描かれています。
「会社として完成された存在ではなく、事業領域を広げながら完成を目指していく」という思いが込められていると言われています。

ロゴそのものに、成長し続ける意志を込める。
この発想は、単なる目印以上の役割をロゴマークに持たせる好例だと思います。

コンセプト・メッセージ・ブランドアイデンティティ

スノーピークの製品には、経年劣化やユーザー自身の過失によるものを除き、すべてに「永久保証」がついています。

この保証は、単なるアフターサービスではありません。
「一度買ったら、一生使ってほしい」という会社の姿勢そのものです。

デザインは見た目を整えるだけの仕事ではなく、こうした約束の仕組みを作ることもまた、ブランドを形づくるデザインなのだと、私たちは考えています。
安さや目新しさで惹きつけるのではなく、長く付き合ってもらえる関係を約束することで、信頼を積み重ねてきました。

顧客接点の設計

スノーピークの新潟本社には、オフィスに隣接するキャンプフィールドがあります。
社員も来訪者も、自然の中で自然に顔を合わせる場所です。

全国の直営キャンプフィールドに加えて、企業向けに屋外で会議を行う「キャンピングオフィス」事業も展開しています。

店舗で製品を買う接点だけでなく、実際に外で使う接点、社員やユーザーと直接顔を合わせる接点。
あらゆる接点が「人と自然、人と人を近づける」というブランドの軸でつながっています。

このブランドから中小企業が学べること

スノーピークが示すのは、地方の小さな金物屋が、全国区のブランドになれるという事実です。
その転換点にあったのは、燕三条の職人技術という本業の強みを手放さなかったことと、ユーザーと直接顔を合わせる場を20年以上続けてきたことでした。

福岡・九州の中小企業にも、地域に根ざした技術や強みを持つ会社は少なくないはずです。
全国区を目指すからといって、地域性や自社の技術を薄める必要はありません。

むしろ、その強みをそのままブランドの軸にすることが、遠くのお客様にも届く力になります。
今、自社の技術や姿勢を言葉にしておかなければ、価格や規模だけで比較される会社になってしまうかもしれません。

出典

みつける つくる そだてる
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この記事を書いた人

早野 悠

Hayano Yu

株式会社スタジオグラム 代表取締役
ブランドマネージャー認定協会トレーナー

コミュニケーションノイズを無くし、争いのない社会を目指してブランディングに取り組んでいます。福岡市を拠点に、3ステップでつくるブランディング×マーケティング手法で述べ60社をお手伝いしてきました。

好きな言葉:知足/縁起 
好きなこと:国内海外旅行/写真/温泉/散歩

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