創業〇〇周年はブランディングの好機|周年行事の活かし方

「来年で創業30周年なんですが、特に何もする予定はなくて」。
福岡の経営者の方とお話ししていると、こうした声を耳にすることがあります。周年行事というと、記念パーティーや式典をイメージされる方も多いのですが、実は特別なイベントをしなくても、周年というタイミング自体が、ブランディングにとって非常に良い機会になります。
今日は、私たちが「rin.」という周年行事ブランディングのメニューを通じてお伝えしている、周年のタイミングをどう活かすかという考え方をお話しします。
なぜ「周年」がブランディングの好機なのか
周年という節目が、なぜブランディングに向いているのか。理由はシンプルで「立ち止まって振り返る」ための、社内外どちらにとっても自然な理由になるからです。
普段の業務が忙しい中では、なかなか「うちの会社は何を大切にしてきたのか」「これからどこへ向かうのか」をじっくり考える時間は取れません。周年という節目は、この問いに向き合う、またとないきっかけになります。
さらに、周年は社外に対しても発信しやすいタイミングです。「創業〇〇周年を迎えました」というメッセージは、お客様や取引先にとっても違和感なく受け取ってもらえる、自然な話題です。この節目を使わない手はありません。
周年ブランディングの第一歩は「振り返る」こと
周年をきっかけにブランディングに取り組む場合、まず行うのは、これまでの歩みを振り返り「選ばれてきた理由」を言語化する作業です。私たちはこれを「みつける」と呼んでいます。
創業からこれまで、どんなお客様に、どんな理由で選ばれてきたのか。どんな困難を乗り越えてきたのか。社長やベテラン社員の頭の中にしかない記憶やエピソードを丁寧にヒアリングし、言葉として整理していきます。この振り返りの工程については、[「みつける・つくる・そだてる」とは?中小企業のためのブランドづくりの方程式]でも詳しく紹介しています。
この作業は、単なる社史づくりとは少し違います。過去を振り返ることが目的ではなく、そこから見えてきた「自社らしさ」を、これからの経営やデザインに活かすことが本来の目的です。
振り返りを「これから」につなげる
周年ブランディングでもうひとつ大切なのが、振り返った内容を、過去の記録で終わらせずに「これからの未来」につなげることです。
例えば、周年をきっかけにロゴを刷新したり、コーポレートサイトに周年ページを設けたりすることで、これまで培ってきた価値観を、新しいデザインという形で社内外に示すことができます。また、社員向けに周年記念の冊子を作り、創業からの歩みと今後のビジョンをまとめて共有する、という取り組みも効果的です。
こうした「これまでとこれから」をつなぐストーリーの作り方については、[経営者が語るべき「創業ストーリー」の作り方]で具体的な手順を紹介していますので、あわせてご覧ください。
事業承継と重なるタイミングでは、なお効果的
周年のタイミングが、社長交代や事業承継の時期と重なる場合、その効果はさらに大きくなります。
先代が築いてきたものを振り返りながら、後継者がこれからの方向性を示す。この2つを同時に行うことで、社内外に対して「これまでの信頼を引き継ぎながら、新しい体制で進んでいく」というメッセージを、無理なく伝えることができます。
事業承継とブランディングの関係については、[事業承継で会社のブランドはどう変えるべきか]でも詳しくお伝えしています。
周年行事ブランディングで検討したいこと
周年をきっかけにブランディングを検討する場合、次のような項目を整理しておくとスムーズです。
創業からこれまで、どんな理由でお客様に選ばれてきたか
節目に合わせて発信したい「これから」のメッセージは何か
ロゴやサイト、社内向け冊子など、どの形で表現するか
社長交代や事業承継のタイミングと重なっていないか
これらを整理したうえで、記念パーティーのような大がかりなイベントをするかどうかは、実は二の次で構いません。むしろ、振り返りとこれからの言語化こそが、周年ブランディングの本質です。
まとめ
創業〇〇周年という節目は、社内外どちらに対しても「立ち止まって振り返る」自然な理由になる、ブランディングにとって絶好の機会です。これまで選ばれてきた理由を言語化し、それをこれからのメッセージにつなげていくことで、周年という一過性のイベントを、その先何年も続く会社の土台に変えることができます。
私たちスタジオグラムでも、周年行事ブランディング「rin.」というメニューを通じて、福岡の中小企業の皆さまの節目づくりをお手伝いしています。より詳しい内容は、無料小冊子「みつける、つくる、そだてる|お客様に選ばれ、愛され続けるブランドづくりの方程式。」でもご紹介していますので、あわせてご覧ください。

